2006年07月20日

ほどく〜遠く中東の空を思う

 またもや長々放置している奴である。
 まあ、こういうペースで書いてゆくのだろうこれからも(適当)。

 というのは、おいといて。

 インターネットというのは本当に有難いものである。
 単に日本の新聞だけ見ていた日には、イスラエルのどこにでもある普通の街に爆弾が落ちた、なんてことを、懇切丁寧には教えてくれないだろうから。

「アフラに爆弾が落ちた」
 
 かつて住んでいた場所から、バスで15分かそこら。
 現在もそこに己の友人達が住む。

  ……つまり。
 彼らは、射程内に入っている。


 ヒズボラの後ろには、シリアがいて。
 レバノン<シリア、の状態では、レバノンはいわば傀儡として矢面に立たされている今の状態をなんともし難い、というのが実情らしい。

 日本の新聞では「兵士が誘拐されたのを口実に、イスラエルはレバノンに侵攻した」とまで書いているらしい。実はこの時イスラエルが爆破したのは、誘拐された兵士が連れ去られる道筋であり、ここを塞げば兵士は国へと連れ去られない、との判断であった……とは、どの新聞社も一行たりと書いていない。

 北朝鮮拉致被害者に対する日本政府の対応を考えると、しかしえらい違いである。これまでイスラエルは、一人の兵士、時にはその遺体とさえ、100人単位のテロリストを引き換えにして返すことをしていた。だから、今回、最初の段階で掴まった兵士に対し、ハマスが要求したのは「捕まっている政治犯、テロリスト」を数百名だった記憶がある(北朝鮮が、拉致被害者を一人返すから、日本に捕まってる朝鮮系犯罪者を全員自由にしろ、というのに等しい)。


 ちなみに。ここで「女子供」というが、己がイスラエル在住中に「大変だ、うちのバスに鉄パイプぶつけられた!」と血相かえて戻ってきた方の話を聞くと、ぶん投げたのは10歳かそこらの子供だったりする。また、石を投げられるのをぎりぎりで避けたグループでも(ツアーの人がお土産に買った、アラブ人が頭に巻く布をバスの前面に掲げて避けた)、石を投げようとし、しかし布のサインを見て慌てて手を止めたのは……やっぱり子供達である。
 爆弾を腹に巻いてスーパーに入ろうとしたのを見咎められて、警備員と一緒に自爆したのは女性だし、やるどだけのことはやって、その結果捕まっている面々である(ちなみに、石をぶつけられたバスの添乗員さんは顔に怪我しました)。

 それだけのことをやっておいて、捕まったら「哀れで力のない女子供を」と言うのは……幾らなんでもおかしくね??

 もっと言えば。
 今、ハマスが持っている銃のかなりが、イスラエルから授与されたものである。パレスチナ自治政府が始まる際、やはり警察力が必要になるが、彼らに銃を与えたのは、実はイスラエルなのである。
 以来、ハマスのテロに於いて、よく使われているのがイスラエルの銃なのである。

 己は尋ねてみたい。
 もし仮に、日本が、北朝鮮に……銃とは言わない。何か高度な工業部品の工場を建てたとする。それも、現地採用、現地の人々に直接給与を払う形で……と。
 ところが日本でテロが起こった。調べてみると、そこで作った工業部品が、そのテロに利用されていることがわかった。

 ええと普通の日本人の方に尋ねてみたい。
 この工場を潰せって言いませんかね?


 大幅脱線。
 とりあえず、現在、イスラエルの北部は完全に射程に入り、どんどん撃たれている状態である。
 ハマスの一件は……言わば「イスラエル国内のパレスチナ人とイスラエル人の争い」と、くくろうと思えばくくれたのではないかと思う。しかしながらヒズボラが乗り出した時点で、レバノンは巻き込まれている(莫迦じゃなかろか、と、サウジアラビアのアラブ人が述べ、レバノンの議員さんまで『巻き込むな!』と言っているのである)。

「たかが兵士の一人」と、言うのは勝手である。
 しかし、兵士でもなければ敵対もしていない、本当に普通の中学生の女の子を拉致されて、それでも20年以上頬かむりをし、「あんたらが居るから国交が上手くいかん」まで言われてきた日本と、兵士とは言え19歳の青年を助けようと、彼が誘拐される道を先回りして爆撃し、返さないならば軍を進めてでも助けようとする国と。
 どちらが国として、その国の国民を守るという責務を果たそうとしているか、という点に於いて。

 全面的にとは言わない。
 ただ、見習うべきところは……皆無とは言えないのではないか。


 
 アフラに爆弾が落ちた、という。
 あの街のファラフェル屋(軽食。豆団子のサンドイッチみたいなもの)のおにーちゃんは、どっから見てもアラブ系の人で。
 豆団子を高々と放り投げては、ピタの中にぽんぽんと受け止めてゆく、という芸を必ずやってくれて。
「やぱにか、うまいだろう、どうだ!」と、得意そうに言ってたこともある。

 早く。早く。早く。

 この紛争が……終結しますように。

 中東の一角に向けて、極東の空から。
 ただ、願っている。


追記:今回、情報を教えて頂いたサイトは、「パックス・ジャパニカーナ(http://www.geocities.com/inazuma_jp/)」。非常に判りやすい中東のサイトだと思います。
posted by 片帆 at 12:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんとなく「平和」だなって思って過ごしている。日本にいたらまず爆弾なんて落ちない。
まぁ、落ちるのかもしれないけど「落ちない」と信じて暮らしている。

そして…まぁ、これはAAの話になってしまうけど、
「おずねい・はまん」とか「ニンジャ」とか、そういう微笑ましい話を聞いた自分は
名前も知らない「その国」が「なんでもない日常」であると思った。

その横で、ニュースなんかで、「どこか遠い国で起こった大惨事」とかを報道している。
俺はそれを見て「どこか遠い国のかわいそうな人」だと思う。
レバノン侵攻のニュースを聞いた時も
「どこか遠い国で起こった大惨事」だと思っていた

だけど、・・・あなたのブログを読んだら
爆弾が落ちたのは「どこか遠い国」じゃなくて、「なんでもない日常」だった。

自分が酷く無情な人間に思えてきた…。


ブログ読んで感じたことを、書きなぐってしまいました・・・。
コメント欄に長文すみません。
Posted by 野阿 at 2006年08月04日 02:40
野阿さん、有難うございます。
あちらの国に住んでいる友人から、最近知らせを貰いました。
2500発の弾丸が落ちていることとか。
日に6度なる空襲警報とか。

……それでもテストがお休みになってくれないもんだから、みんな悲鳴を上げてることとか。

日常が「破壊された」と、こちらの岸からは見えても、あちらの岸では「破壊されてもなお日常」なのかもしれないと、思ったりします。

うまくいえませんけれども……有難うございます。
Posted by 片帆 at 2006年08月04日 22:17
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